2月某日、誰もがご存じのファッションの大手企業様の社内研修にて、講演の機会をいただきました。
テーマは「売れる販売員の『空間づくり』と『おもてなしの本質』」。
サービス業や営業、製造など、多岐にわたる部署の社員の皆様が参加され、真剣な表情で耳を傾けてくださいました。
私自身もあらためて「人と向き合うことの本質」を感じた時間となりました。
「なぜか売れてしまう」販売員は何が違う?

新幹線の車内販売時代。
私は1日でコンビニ並みの売上を記録したことがありますが、「なぜ売れたのか?」と聞かれると、実ははっきり答えられませんでした。
でも、お客様からは「なぜか、買っちゃうんだよね」と言っていただくことが多かったです。
そこにあるのは、商品の魅力だけではなく「空気」や「空間」、そして「人との間に流れる何か」だったように思います。
今回の講演では、そんな見えないものについて私のお客様とのエピソードを元にお話しさせていただきました。
マニュアルを超えた先にある、自分らしい接客
講演では、私自身の新幹線車内販売員としての経験を交えながら、マニュアルを超えた「気づき」の重要性や、方言を活かした「自分らしい接客」、そして「空間をつくる」販売術についてお話ししました。
特に、新幹線内でのワイン販売のエピソードでは、最初はだれも買ってくれなかった私が、どうやって買ってもらったかを手振り、身振りでたっぷりお話させていただきました。
トライ&エラーの連続でしたが、結果的に社内売上1位になったこのエピソードから、販売における空気づくりの大切さを感じ取っていただけたのではないかと思います。
講演をお聞きくださった担当者様の感想

講演終了後、企業担当者様から感想をいただきました。
以前から茂木さんのワイン販売のエピソードを存じ上げていましたが、直接お話を聞くことで情景が鮮やかに浮かび、非常に楽しく聞くことができ、新たな気づきや感動がありました。
また、エピソードの背景にあるチームワークや上司の存在など、人との関係性が見えて非常に学びが多かったです。商品を売るというより「空間を演出する」マインドや工夫が伝わってきて、自分も思わず買ってしまいそうになるほど魅力を感じたお話でした。
また今回、私を推薦してくださったファシリテーターの方からも、講演終了後コメントをいただきました。
「この講師のメッセージは、私にとってどんな意味があるのだろうか」
茂木さんが皆さんに提供するのは「答え」ではなく「問い」。
茂木さんのエピソードは、一見茂木さんだからできた特殊なエピソードのように聞こえるかもしれません。一般的で普遍的な規則・法則を見出すのが難しく感じられたかもしれません。
受講した皆さんにとって、多くのモヤモヤを残すことになったと思います。
そんなモヤモヤの中から、一つでも多くの「まずはやってみるか」という行動が生まれることを期待しています。
私の講演は、あくまで私の体験であり、失敗、気づき、着眼点、リーダー、空気感、上司に、社長、仕組み、何のために働いているのか、などをお話させていただいているのですが、いつも伝えたいと思っていることは「おもてなしには答えはない」ということ。
皆さんと働く仕事も商品も違うけど、ぜひ私のエピソードを自分に置き換えて聞いてほしいと思っています。
講演を聞いて「良かった」で終わるのではなく、
「あの場面、自分ならどうするだろう?」
「今の職場に置き換えるとどう活かせるだろう?」
と一人ひとりが“自分の問い”を持ち帰ってくださったら、それが私にとって一番嬉しいことです。
私自身、毎回の講演で魂を込めてお話しています。
それは「何か一つでも、誰かの背中をそっと押すことができたら」と願っているからです。
完璧な接客や正解のマニュアルを目指すよりも、自分の中の“問い”に立ち戻ること。
それが、変化のきっかけになるのではないかと私は信じています。
講演を終えて
今回はこのような貴重な機会をいただき、ありがとうございました。
今回の講演が、参加された皆さんにとって、自分らしく働くことや人との向き合い方を改めて考えるきっかけになっていたら、こんなに嬉しいことはありません。
業種や職種に関係なく、「空間をつくる力」はきっと誰もが持っているもの。
皆さまの職場にも、あたたかくて心地よい「売れる空気」が生まれるよう、これからも全力でお伝えしてまいります。
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