【買わねぐていいんだ。】17話 「支店長からもらった言葉」

第三章 買ってあげたいと思われる人になりなさい

◆支店長からもらった言葉

 以前会社が現場をよく知るためということで、販売員たちが作文を書かせられたことがありました。仕事に対してや、今後がんばりたいことなど、それぞれの想いを書いて支店長に提出するのです。その作文で私は「日本一の車内販売員になる!」と書きました。大好きな仕事をこれからも続けて、日本一になりたい! これは私にとって大きな目標です。
支店長は私の言葉を見て、「んだ!お前の目指すところは日本一だ!絶対にがんばれ!」と言ってくれました。
 支店長は私に具体的なアドバイスをくれることはありません。答えではなく、「自分で考えなさい」というキーワードだけを残す人。「こうやりなさい」というのではなくて、ポイントとなる言葉をくれるのです。たとえば、「私もっともっと買ってもらいたい」と相談した時にはこんな言葉をくれました。
「久美子は、みんなに買って勧めるのも得意だし、お客さまもほっておけないような雰囲気を持っている。だから、もっと買ってもらいたかったら、もっと買ってあげたいと思われるような人になりなさい」
こういった言葉には、どうすれば売れるのか、一生懸命考えることが何よりも大切なんだ、というアドバイスが込められているのだと思います。
支店長の言葉ひとつひとつが、私を助け、守り、そして成長させてくれました。私にとって支店長は、育ててくれた母であり、「こうなりたい」と目標となる人なのです。